うどん県、ベースキャンプ高松店です。
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「阿波の国一国参り」を歩いて完全踏破する...
「ゆっくり楽しむ遍路道歩き」第3期生の第3行程が、
主催琴参観光、当店スタッフのフルサポートの下、
5月18日(日)に開催されました。
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第3回目にして、遂に四国遍路最大の難所と呼ばれる...
藤井寺から焼山寺への「遍路ころがし」が登場
お遍路さんが転がる位な、急な勾配の道のりが続きます。
果たして皆さん無事にクリア出来たのでしょうか?
それでは、レポートです。
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前回歩き終えた10番切幡寺から下った場所からスタート。
背後には讃岐と阿波の県境を分ける...阿讃山脈が横たわっています。
前回まで歩いて来た東西に延びる撫養街道から別れ、進路は南へ。
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阿波市の八幡エリアを歩いていると、なにやら奇声が?
ニワトリか?動物の様な変な鳴き声が聞こえて来て、
皆さん不思議がっていたら、ナント大きな神社の境内で、
剣道の打ち込み練習に遭遇。
「やぁ~」とか、「とらやぁ」とか... 甲高いウラ声だったので、
合点が行きました。それにしても朝早くから物凄い剣士の数...
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次なる札所、11番藤井寺を目指します。
周囲は田畑が広がる、田舎の風景。
のどかぁ、ですねぇ。
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そうしたら行く手を塞ぐ土手が現れ、そこを登ります。
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土手を越えると「四国三郎」吉野川の中州へ...
川は2つ流れていて、まずは北側の大野島橋を渡ります。
橋には欄干が存在せず、洪水時には水面の下に沈む...
いわゆる沈下橋ですね。
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日本最大の川の中に在る島の善入寺島を縦断します。
広さは500ヘクタールも有り、そこに家屋は一切無く、
広大な耕作地が広がっていて、まるで北海道の様な風景です。
「こんな広い場所が在るんですね。知らなかったぁ~」()
この日は、キャベツ、ブロッコリー、じゃがいも、ズッキーニ、
カボチャ、お豆さん、ネギに、スイカ等の畑を拝見しました。
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そして南に流れる本流に架かる川島潜水橋へ。
予想外の水量と水流の速さに驚かされましたが、
川のせせらぎと川面にそよぐ風の心地良さは格別でしたぁ()
前2回は街道歩きの雰囲気が濃かったので、一気に解放感に
満たされたような空間でした。
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実はこの潜水橋を歩くお遍路さんの風景は、遍路道の中でも
インスタ映えする、人気の撮影スポット。
そして吉野川を北岸から、南岸に渡ったことになります。
市町村的には、阿波市から吉野川市へ。
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(旧)川島町界隈を歩きます。
眼前には川島城。
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一時東進した後に、再び南下すれば、藤井寺はもうすぐ。
道沿いのお家のお庭には春のお花が一杯植えられて、
歩きながらフラワーウオッチングを楽しませてくれました。
春の4、5月は街中歩きもこんな楽しみ方があるのです。
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小高い丘に登って来ました。
遥か後方には、朝一で歩き始めた吉野川北岸の阿讃山脈が
ぼんやりと見えています。
この日は気温が少し高めで、遠望が霞んでしまいました。
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歩き遍路で無ければ決して通らない...藤井寺を逆方向から
訪れることに…
それまでとは風景が一変し、緑の世界に入った感じがして、
爽やか~、かつ、ひんやり~...
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お寺を参拝する前に、駐車場でロウカットのウオーキングから
ハイカットのトレッキングシューズに履き替えを...
バスが並走するので、荷物や装備を自在に替えられるのも、
この旅の魅力のひとつ。
「キャラバンC1-02S」は、お遍路の山岳行程では一番人気ですね。
基本設計はほぼフル装備で、履きやすく、リーズナブルな価格設定で、
初めてトレッキングシューズを選ばれる方にはお勧め
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またウオーキングにも、ハイキングにも兼用可能な
防水ミドルカットモデル(こちらは偶然にもメレル社)も
遍路道歩きには使い勝手が良いと思います。
こちらも履きやすく、軽量ながらソールがしっかりしていて、
香川の里山歩きによくお使い頂いている…人気モデル。
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靴を履き替えて、お弁当とお水(約1L程度)、そして雨具・傘を
携行したら、11番札所藤井寺を参拝。藤井寺の標高は、約40m。
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ここから、いよいよ本格的な山岳行程のスタート
12番焼山寺までアップダウンが続く「遍路ころがし」区間に
遂に足を踏み入れます。
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山登りが初めての方にとっては、まさに初体験。()
ドキドキ、緊張と不安が交錯する中、いきなりの急登りから...
無理をせずに先頭はゆっくりペースで歩きますので、頑張って一緒に
登って行きましょう
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ひと登りで標高225mの端山休憩所に到着したら、ランチタイム
お腹が空いた人は、元気な証拠
かつてはこの周辺はきれいなお茶畑だったのに、今では
その面影は無くなりましたが、歩き遍路やトレランの方の
往来も多く、登山道の整備はとっても良好です。
この日は遅い入山でしたが、5~6名のトレイルランナーに遭遇。
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食後は緩やかな傾斜の登りにチェンジ
汗を掻き、身体も少しづつ順応してきました。
ナント、路面には落下したばかりの真っ白で可愛らしい無数の花。
極美ながら、この季節ならではの不思議な光景がしばらく続きました。
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花の正体は、エゴの木の花。
次から、次へとハラハラと花が落下していきます。
この日の遍路道には広範囲に、かつ花数が多く散乱し、
目を楽しませてくれました。
加えて、良い香り~ ()
ちなみに花言葉は、「壮大」そして「清楚」
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道は山腹を巻く、トラバース道へ。
ほぼフラットな道のりで少し余裕が感じられる区間。
新緑とツツジが咲いた道のりは深山幽谷の雰囲気。
今までが市街地の歩行だったので、ガラッと変わって、
周りには家も集落も全くありません。
多くのお遍路さんがその余りにも大きなギャップで、
心細く感じられるそうですよ。私達は集団歩行なので、
安心感があります。
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誰もが思い浮かぶ、「これぞ、遍路道 」と云わんばかりの
自然豊かな山岳エリアを縫い歩く道のりは、
「最後まで残った空海の道」とも称されています。
厳しいけれど、人気の高い道のりになります。
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初めての下り行程に入ったら、長戸庵(ちょうどあん)に到着。
阿波市と神山町の境の尾根の上に当たります。
標高は約440mで、藤井寺から標高差400mを登りました。
「ちょうど良い休憩所」が名前の由来ではありませんが、まさしく
休憩にはGOODなポイントに建っています。
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本日最後の登り区間に入って来ました。
気温は意外と低く、森の中は18℃。
時折風もそよいでくれましたが、
それでも湿気が高く、蒸し暑かったです。
持参したお水の消費も早く、改めてお水の有難さが分かりました。
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最後は本日の最終目的地の柳水庵(りゅうすいあん)に、無事下山。
ここの下りの石階段が苔蒸して、滑りやすく、要注意でした。
ちなみに柳水庵の標高は、約500m。
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スタッフも大変心配していましたが、全員が無事に
歩き通すことが出来ました。
素晴らしいです
天気予報では午後から降水確率が高くなっていましたが、
歩行後、神山温泉の入浴中に、雨が降り始めました。
汗をしっかり掻いた後のお風呂でさっぱりとリフレッシュ
これで「遍路ころがし」区間の約半分を歩き切りました。
次回はこの続きの山岳路を12番焼山寺を目指して、登って、
ガーンと下って、ググ~っと登って、最後は鍋岩に下る...
多くの先人達が歩いてきた信仰の道のりを辿ります。
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【歩行データ】
歩行距離:15.01㌔ 行程時間:6時間50分
総上昇量:822m 総下降量:498m
総消費カロリー:2,084カロリー
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ベースキャンプ高松店スタッフ