2022年8月

2022年8月21日 (日)

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スタッフ・戸田、また遠出です。

今回は北アルプスの一座、笠ヶ岳に行ってきました。

 

富山・岐阜・長野の3県にまたがった広く長大な飛騨山脈のことを、通称・北アルプスといいます。

ちなみに、中央アルプス(木曽山脈)南アルプス(赤石山脈)もありますよ。

Walter₌Westonというイギリス人登山家が1881年(明治14年)に初版刊行した『日本旅行記』の中で、飛騨山脈を「Japanese Alpsと呼ぶのにふさわしい」と記述したのが呼称の始まりと言われています。

では本家のアルプスはどこかといえば、もちろんヨーロッパアルプスのこと。

これは個人的な意見になりますが、いちばん本家に近い山容ということなら、ウェストン卿の言う通り、やはり北アルプスだろうと思います。

 

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笠ヶ岳の玄関口となる新穂高までは約700kmほど。

無我の境地で車を走らせると一瞬で着きます。

今回は4人なので運転は楽々。

では行ってみましょう。

 

《1日目》

 

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朝6:00の新穂高。

かなり雨降っています。

 

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こんな天気ですが高知大丸スタッフのK夫妻も付き合ってくれました。

 

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気が重いですが出発です。

 

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川のようになった林道を1時間ほど歩き、笠新道登山口まで。

そこからはK夫妻は鏡平へ、私と友人は急登として悪名高い笠新道へ。

 

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樹林帯を抜け、ようやく見通しのきく杓子平

ここまでで、私の使い古したレインスーツは雨を完全に通してしまい、全身ズブ濡れになってしまいました。寿命だったのでしょう・・・。

 

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稜線に上がってからも天候は良くなる気配がありません。

気温11℃の中吹き付ける雨風は、濡れた体にこたえます。

体が冷えすぎると低体温症になる可能性があったため、休憩もほとんど取らずに動き続けました。

こういう時は食べ物をたくさん摂ることも大事。

熱を作り出せなくなったらアウトです。

記録によると、気温14℃の風雨の中、北アルプス・鷲羽岳の稜線で疲労凍死した登山者もいたそう。

 

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天気が悪いとよく出てくるライチョウ

抜戸岩のあたりでやはり出会えました。

ふっくらしていてかわいい。

一時の癒し・・・。

 

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山頂直下に立つ笠ヶ岳山荘が見えました!

長かった。

 

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私たちにとっては安息の地・カナンと同義です。

ありがたすぎて震える(寒さで)。

 

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とりあえず友人とビールで乾杯。

たまらない。

 

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当初はテント泊の予定でしたが、体が濡れすぎて萎えに萎えたため、急遽小屋泊に変更。

戦略的判断って大事だよね、と小屋のストーブで体を温めながら日和った言い訳をしている頃には、せっかく担いで上がったテントがただの重りと化していることなど気にも留めていません。

 

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久しぶりに山小屋に泊まりましたが快適すぎて、

 

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友人が用意してくれたツマミもおいしすぎて、

 

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お酒に飲まれていく。

お疲れ様でした。

 

 

《2日目》

 

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4:30、朝起きて外に出るとすでに絶景が。

黎明に浮かぶ穂高のスカイライン。

 

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昨日はまったく見えなかった笠ヶ岳。

こんなに近かったんだ・・・。

 

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槍ヶ岳のあたりから・・・

 

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日が出ました。

 

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出たらあっという間に上がっていく。

 

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この瞬間のために生きてる、という気がします。

 

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すっかり明るくなった後は昨日は見れなかった山並みが全て見えます。

笠ヶ岳は実は東面の断崖がイカツいということがわかりました。

 

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最高!

 

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何度も立ち止まってしまいます。

 

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いつまでも眺めていられる穂高の主稜線。

大槍だけでなく子槍も見えます。

大キレット奥穂高岳西穂高岳、全て。

 

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夢心地の山に一晩で変わりました。

天気予報に張り付き、2日目はイケると踏んで来てるわけですが、期待以上です。

 

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名残惜しいですが下山します。

 

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下山完了。

登山口の水場ですっきり。

お疲れさまでした。

 

 

山に行くのにやはり距離はあまり関係ありませんね。

それだけの価値がちゃんと山にはあります。

笠ヶ岳、いい山でした。

 

アルプス行きのご相談・お買い物はぜひ好日山荘で。

山が呼んでいます。

 

 

高知大丸店 戸田

 

 

《おまけ》

 

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笠ヶ岳とは蒲田川を挟んで反対側にある西穂高岳に転戦していたK夫妻。

こちらでも絶景を楽しめたようです。

 

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手を振ったら気づいてくれたかもしれない。

惜しいことをしました・・・。

 

 

 

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2022年8月12日 (金)

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沢登り。

それは夏を満喫するのに欠かせない最高の遊び。

 

スタッフ・戸田が安居渓谷で沢登りをしてきました。

安居渓谷(安居川)といえば仁淀ブルーで有名な景勝地ですが、私たちが遡行してきたのはその支流、弘沢谷というところです。

普通の登山が登山道を登っていくのに対して、沢登りでは沢を泳いだり滝を登ったりしながら登っていくので、基本的に濡れます。

というより濡れるのを楽しむために登りますので、夏がいちばんのシーズンと言えるでしょう。

奇特な人は春や秋にも登るらしいですが私はそこまで偏執的なことはしません(笑)。

寒いですからね・・・。

 

いちおう登山のカテゴリに入りますが、使う道具がやや特殊です。

 

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ウェットスーツを着込み、フェルトorラバーソールの沢靴をはき、ハーネスをつけ、ヘルメットをかぶる。

 

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こんな所を登っていきます。

 

ところで、沢を楽しむには、険しすぎても簡単すぎても良くありません。

①適度な水量の流れで、

②適度に登れる滝や泳げる淵が現れ、

③適度に下山が楽!

もちろん、③がかなり重要なのは言うまでもありません(笑)。

せっかく沢で涼んだ身体が下山で汗だくになるのは嫌なものです。

 

弘沢谷はやや難しい沢になりますが、そこは水のキレイさでカバーということで。

では行ってみましょう。

 

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安居川との出合にかかる見返りの滝を高巻きして入渓。

気温は30℃超、着込んだ状態で山を歩くには拷問的な暑さです。

早く水に浸かりたい。

 

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さっそく泳ぎます。

 

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陽があまり差さない沢ですが、水の透明度はさすがです。

 

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無数にある小さい滝を超えていきます。

 

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流れに全身浸かります。

あまり長く入ってるとさすがに冷たいですが、唇が紫色になる程度ではありません。

 

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たまに大きい滝がでてきます。

 

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登れるものは登りますが、

 

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こういうツルツルの滝は無理せず高巻き

 

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こんな滝でも意外と登れます。

 

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この滝はおもしろかった!

 

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水流の中は勢いが強すぎて無理。

水際のギリギリのラインを突く。

 

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この沢は水量が多いのがしんどいですね。

体が流れに負けます。

 

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たまにお助けヒモなんかもあったり。

これはありがたかった。

素手だと岩がツルツルで体を持ち上げられません・・・。

 

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5時間ほど遡行し、林道にぶつかったところで終了。

あらかじめ車を回送しておいたので下山はかなり楽できました。

車がないと8kmほどの林道歩き。

ぜっっっっったいに!

やりたくないですね(笑)。

 

 

私は今回ラバーソールの沢靴で行きましたが、フェルトの方が断然向いている沢でした。

苔のヌメりが酷く、かなり歩くのに気を遣って疲れました・・・。

 

 

高知大丸店には沢登り用品はほとんど置いていませんが、お取り寄せのご対応はしております。

お気軽にご相談ください。

ではまたお店お会いしましょう。

 

高知大丸店 戸田

 

《おまけ》

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初高知のメンバーばかりだったので、帰り道、仁淀川本流にかかる名越屋沈下橋を見にいきました。

本流も綺麗。最高です。

 

 

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2022年8月 3日 (水)

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戸田の実家、石川県にある白山に登ってきました。

正確には石川県・福井県・岐阜県にまたがっていますが、一番人気の登山口である別当出合は石川県にあるので、もはや石川県の山といって差し支えないでしょう(笑)。

私の心の山と言えば白山です。

今回で16回目ですが、いつ登ってもいい山です。

 

ところで、気象条件等によって決まる、森林が形成され得る限界の高度というものがあります。

それを「森林限界」といいますが、最高峰である御前峰(ごぜんがみね)の標高・2702mはそれを超えており、立派な高山といえます。

森林限界を超える標高の山としては日本の西限にあたるので、高知からは一番近い高山になるんですね。

 

高知市街から、ターミナルとなる市ノ瀬ビジターセンターまで約650km。

では行ってみましょう。

 

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別当出合まではマイカー規制されているのでシャトルバスに乗り換え。

朝6時なのに激混みです。

バスに乗るのに1時間半かかりました・・・。

 

 

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細谷川にかかるスタートのつり橋。

気分があがるポイントです。

ちなみにこの橋、かなり揺れます。

 

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天気は最高すぎてかなり暑い。

この日、麓の白山市の最高気温は35℃!

溶けます。

 

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宿泊地の南竜ヶ馬場(みなみりゅうがばんば)が見えてきました。

標高は2085m。これぞ別天地。

 

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あれが我々の目指す紺碧の宇宙(そら)だ!とかそんなことを言っています。

卸したてのエクスペド・ライトニング60を肩に食い込ませながら。

 

このあたりは高山植物が見事で、かなりの種類を見れる絶景ポイント。

 

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ニッコウキスゲ

 

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イブキトラノオ

 

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シモツケソウ

 

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ハクサンフウロ

 

他にもたくさん咲きすぎていて全部紹介できません・・・。

たまに勘違いされますが、高山植物は高山に行けばどこでも咲いてるわけではなく、見れる種類には山によってかなりの偏りがあります。

白山が特別なのは、日本で1番と言っても過言じゃないその種類と量。

花に特に興味のない人でも感嘆の声が漏れること請け合いです。

 

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写真ではわかりにくいですが、斜面にも大きい群落がそこかしこに見られます。

 

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暑さに喘いでテント場へ。

ここにはご褒美があるんですよ。

雪解け水が沢となって流れていて、ここで汗を流すのが私の白山の楽しみの一つ。

 

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水温は7℃程度と、普通の沢水よりはるかに冷たいのですが、こんな天気のいい日なら問題なし。

全身つかりました。

最高すぎる。

 

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水浴び中に、ぬるくなった夜のお供を沢水で冷やす。

馬路村ゆずチューハイとプラティプリザーブに入れた美丈夫 特別純米で高知らしさを主張。

 

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すっきりしてあまりにも気持ちが良かったのでフライングで1杯。

行動食のトレイルミックスがおつまみになります。

ソイルのナルゲンボトルがお気に入り。

 

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テント場が猛烈に混んでいて焦りましたが、なんとかテントを張れる場所を確保しました。

4人用テント、MSR・パパハバNX、ヨーロッパ限定カラー。

重量3kg超のテントはさすがに重かった・・・。

 

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こう見えてもう夕方。晩御飯を食べます。

まだ暑い・・。気温は20℃を超えています。

 

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同行者が持ってきてくれた高級ウィスキー、サントリー・ 碧

濃厚で超絶美味。

みんなで飲んですぐ空けてしまいました。

ありがとうございます。

 

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テント場のアーベントロート。山の夜は早い。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、もう寝る時間です。

 

翌日は朝方4時から行動開始。

徐々に空が白んでいきます。

 

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朝ごはんの準備。

SOTO・ウィンドマスターの火が揺れる。

 

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この時間ならではの景色。

モルゲンロートに別山が照らされます。

 

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室堂に行く途中には、例年遅くまで残る雪渓が。

これがあのテン場の沢となっているかと思うと拝みたくなります。

 

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室堂付近にはクロユリの大群落がありました。

さすが日本で一番の群生地です。

 

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室堂に着きました。

御前峰がちょっとガスってる?

 

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最後の参道の登りにはイワギキョウが咲き乱れていました。

 

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頂上に着いてみたら真っ白・・・。

いや、白山って、そういこうことじゃないんだけど(笑)。

 

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とりあえず記念写真。

ガスが晴れないかと20分ほど粘りましたがダメでした。

下山することに。

 

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下山中にちょっとしたトラブルはありましたが、パーティーの皆で協力して乗り切りました。

ミナデイン炸裂です。

降りたあとは白峰温泉総湯ですっきり。

下は猛暑。

 

 

遠方でしたが一番いい時期に行けて大満足の山行となりました。

実は当初は富山の立山に行こうとしていて、天気が悪そうだから白山に転向して、でも後で知ったところ立山も天気が良かったみたいで、登っている最中、「きっと立山は悪天で地獄絵図に決まっている」と悪態をついていたのは公然の秘密ということにしておきます。

 

 

高知大丸店 戸田

 

 

 

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