うどん県、ベースキャンプ高松店です。

四国八十八ヶ所の札所を、完全徒歩で踏破する企画、
「がんばらない遍路道歩き」の15期。
4月23日は、第45行程が開催されて、
「涅槃の道場」と呼ばれる地元、讃岐の国の歩行です。

高松市国分寺町の80番札所国分寺の参拝を
済ませたら、歩行開始。長い一日の始まり...
まずは五色台の山中に建つ2つの山岳霊場を目指し、
標高差約350㍍の山岳遍路道を登って行きます。
「五色台」は、香川県独特な地形のメサ(卓上台地)と呼ばれる
台形上の山地で、東西6㌔、南北10㌔の広さを誇ります。
主要な山域には、紅、黄、白、青、黒の5色の名の付いた峰が
在ります。
ちょうど新緑が萌ゆる…最高のシーズンの到来です!
芽吹いたばかりの緑の木々の中に、咲き誇るツツジや
八重桜が彩を添えて、迎え入れてくれましたが、
上を見上げる余裕は無いかな?
木漏れ日の降る遍路道は、丸太の階段が出てくると、
登り傾斜が一気にきつくなります。
今日一番の頑張りどころです
樹間からは、眼下に国分寺町内が望めます。
大分、登って来ましたね。
山中は微風がそよぎ、歩行条件は最良でした。
山上まで登り切れば、3つの札所の分岐となる
通称、「十九丁」へ向かいました。
足元がフカフカで、緩やかな傾斜の素敵な遍路道の登場です。
この日は歩き遍路の方が多く、十数名に出会いました。
新型コロナの感染下で少なかったお遍路さんも、
一気に参拝者が復活した印象を受けました。
高地蔵が在る、「十九丁」に到着。
歩いて来た道のりが80番の道。
ここから東に行けば82番へ。
私達はまず、81番へ、西に道を辿ります。
「緑一色」の目に優しいグラデーション!
林床にはスミレやタンポポが咲いて、
小鳥のさえずりは絶えることがありません。

国の史跡にも認定されている…素敵な道でニッコリ!
讃岐路を代表する遍路道のひとつだと思います。
山上の2つの札所をつなぐ遍路道の標高差は、約85㍍程度。
緩やかな道のりが続きます。
ただ、白峯寺の近くは、大体は水で濡れている箇所が在るので、
ここだけは、濡れた路石でのスリップには要注意

81番札所白峯寺(しろみねじ)に到着。
ここの境内がまた美しく、なんとシャクナゲが満開でした。
参拝後、再び十九丁に戻り、通称「根来道」と呼ばれる
遍路道を抜けると、山上を横断する車道に出ます。
車道から、再び遍路道に入り、82番根香寺(ねごろじ)へ。
82番根香寺に到着。山門横には、この怪獣のモニュメント。
「牛鬼」と呼ばれる怪獣伝説があります。
この境内は、秋の紅葉時には地元でも必ずテレビニュースに
出る紅葉の名所として有名です。
今は芽吹いたモミジの新緑の世界が広がっていました。
山門横でお弁当を広げさせて頂きました。
山上から、高松市内の鬼無(きなし)エリアに下山します。
北側には瀬戸内海と多島美の美しい風景が愉しめますが、
晴れ間から曇り空に変わり、霞んでしまいました。
この日、高松市の最高気温は27℃まで上がったそうです。
車道をショートカットする遍路道の整備は良好でした。
地元の方や関係者の方のご尽力に本当に感謝です。

そして遂に高松市内が眼前に広がりましたぁ。
五色台と同じメサ地形で有名な屋島も見えていますょ。
鬼無エリアは国内でも有数な盆栽の産地です。
市街地に下山後、高松で「藤の名所」として有名な
岩田神社で、可愛らしい藤の花を観賞。
和服姿のご婦人や家族連れ等、訪れている方も多く、
露店も出て、賑わっていました。
市内地を縫い歩く感じ…
遍路道はとても複雑で、分かりにくくなってきます。
「怖い人達じゃあ無いよ」わんちゃんに
吠えられることもたびたび。
マンホールの柄も、屋島の源平合戦がモチーフです。
83番札所一宮寺に到着。
一宮寺からは、更に北上し、伏石エリアで歩行終了。
遍路道は新しい4車線道路の完成、マンション・アパートの
建設ラッシュで、道が遮断されたり、案内板が欠落した箇所も
多く、その所在を探すのは、一層難しくなっていました。
初歩きの方には、歩道帯の有る大きな幹線道路を歩いた方が、
道のロストは防げそうです。
歩行時間は約10時間。歩行距離は27㌔。
歩数は、5万歩を越えていました。
大変、おつかれさまでした。
いよいよ結願まで2回を残すのみ。
次回は屋島・八栗の2つの山岳札所を廻り、一路志度へ。
ベースキャンプ高松店スタッフ