2017年9月11日 (月)

キャンプQ&A燻製編③「熱燻と温燻の違いって?」

こんにちは、好日山荘くずは店キャンプ売り場です。

お待たせして申し訳ありませんっっ!『キャンプQ&A』燻製編の第3回です!

連載という大見栄を切った割に、マイペースにもほどがあるこの企画。

最後まで走り抜き、なんとかこの燻製編を完結させたいと思います!

 

前回ご紹介した「スモークチップ」と「スモークウッド」の違いからの、今回はいよいよ実践編!

「熱燻(ねつくん)」と「温燻(おんくん)」について、ご紹介いたします。

 

◆「熱燻」-ねつくん-

スモーカー内部の温度は80℃~140℃と高温で、30分~2時間ほどで仕上げます。

燻すと同時に食材に熱を加えるため、これを「熱燻(ねつくん)」と言います。

Img_8414

「炭火での燻製は常に火加減と煙の具合をチェック!」

 

肉や魚介など加熱が必要な食材には一石二鳥ですが、火を通す必要のない食材やチーズのように高温に弱い食材には適しません。

熱燻はスモーカー内部を高温にする必要があり、熱源を使う「スモークチップ」を用いての燻製に向いています。

Img_8445

「乾杯前のちょっとしたひと手間で楽しめるのが熱燻のいいところ!」

 

短時間で一気に仕上げますので、夕飯前のちょっとしたおつまみ作りなどには最適です!

乾燥にかける時間が短い分、食材には水分が多く残り仕上がりはジューシー。

しかし、燻製の特長である保存はほとんど効かないので、作ったものはその日のうちに食べてしまいましょう。

Img_8448

「魚介類は燻した後にちょっと炙ってあげると安心。」

 

◆「温燻」-おんくん-

スモーカー内部の温度は30℃~80℃程に保ち、2時間~6時間ほどかけてゆっくり燻します。

これを「温燻(おんくん)」といいます。

スモークチーズや練り物の燻製に適していますが、火を通す必要のある食材や、厚みのある食材は芯まで火が通らないので、完成後に調理する必要があります。

Img_8426

「チーズはウッドを使って温燻がオススメ。」

 

温燻は熱源を必要とせず、スモーカー内の温度管理も容易な「スモークウッド」を用いての燻製に向いています。

(「チップ」でも、熱が伝わらないよう食材との間隔を十分に取れば温燻に使うことができます。)

温燻は比較的失敗の少ない手法で、初心者にもオススメです。また熱燻よりも時間をかけてじっくり燻すため、キャンプなどのんびりと時間のあるシチュエーションに向いています。

食材を十分に乾燥させるだけの熱量は伴わないので、保存期間は冷蔵庫でせいぜい4~5日といったところです。

Img_8452_2

「燻製の定番!カマンベールチーズのチーズフォンデュ」

 

もうひとつ、究極の燻製ともいわれる「冷燻(れいくん)」という手法もありますが、これはまた次の機会に。

 

◆おわりに

Q&A燻製編①「燻煙材の選び方」

Q&A燻製編②「チップとウッドの選び方」

Q&A燻製編③「熱燻と温燻の違い」

以上3回にわたり燻製について書いてきましたが、いかがでしたでしょうか?

といっても、今回お話ししたのは燻製の序の口の部分。

燻煙材の使い分けや燻し方はもちろん、意外な食材が燻製にマッチしたりと燻製の世界は広大です。

いろんなものを試して独自の楽しみ方を見つけてください!

Fullsizerender_1

「このときのベーコンは本当に出来がよかったので再登場(笑)」

 

今後のキャンプQ&Aもお楽しみに!

★BUCK NUMBER!!★

キャンプQ&A燻製編①「燻煙材はどう選ぶ?」

キャンプQ&A燻製編②「チップとウッド、どう選ぶ?」