スタッフの休日⑪の続き
一夜明けて早朝。慣れない山歩きのせいか、体中軽い筋肉痛に苛まれながら目覚めます。
沢で水を汲み、一杯飲み干す頃にようやく目がさえてきます。
錫杖の沢水はそのままでもいけそうなほどキレイでしたが、念のためにソーヤーミニを使用しました。
2日目に挑むルートは…
“北沢デラックス”(5.12c)
ややオーバースペックな感は否めませんが、せっかくの機会なので頑張っていきます!
1P目(A0) N氏 リード
“北沢デラックス” のトポを参考に、北沢フェース・ジェードルルートの入り口から登る事に。
右のワイドクラックは、手持ちのギアではプロテクションが取れなさそうだったので、飛左のエイドルートで上がる事に。
後半は木登り。
2P目(Ⅳ+?) 濱川
樹林帯からヤブ漕ぎ。ルート取り間違っていたかもしれません。
※1・2P目はA1混じり、ランディングの不安定さ、ルートファインディングが難しいです。
登りやすさと言う点では、“黄道光”のルートから入って、北沢フェース取り付きで合流した方が良いかもしれません。
3P目(5.12c) 濱川 敗退
“北沢デラックス”の顔かつ、最難ピッチの一つ。
60m弱のスケールを誇り、難しさも登り応えも飛びぬけております。
入口は“サンシャインクラック”と同じ。
ハング抜け、右に分岐してからがルートの本番。
プロテクションもナチプロ主体になり、精神的にも厳しいセクションが連続します。
自分としてはかなり粘りましたが、20m付近でムーブ選択ミスにより詰み。
あえなくテンション…
その後はテンテンでムーブを探りながらトップアウト。RPこそ出来ませんでしたが、非常に充実感のある内容の詰まったルートでした。
4P目(5.10c) 濱川
テラスから少し脆そうなフェースを左上気味に上がり、また右上してからコーナーへ。
右上するあたりが難しく、リーチが無いと苦労するかも。
5P目(5.12c) N氏 敗退
2つ目の核心ピッチ。
少し嫌な感じのスラブからいきなりオーバーハング、のっこした後は傾斜とこれまた盛りだくさんのルート。
N氏スラブを慎重にこなし、オーバーハングを何とか越えようと踏ん張りますが撃沈。
代わって僕も挑戦しましたが核心部であえなく撃沈。
2トライ目は核心越えまで行けましたが上部持久力切れで無念のフォール。
時間も体力も残って無かったのでここで撤退する事に。
RPこそ逃しましたが、非常に面白かったです。
同ルートを懸垂で下り、岩舎までのアプローチで雨が!
お天道様はギリギリ踏ん張ってくれたみたいです。
忘れ物の無いよう、ギアを確認しながら幕営を撤収。慎重に山を下り、足元が少し見にくくなる辺りで無事下山終了。
少しの悔しさと大きな充実感に満たされ、2日間の行程を終えることが出来ました。
パートナーのN氏と無事を祝い握手を交わし、帰路につく事となりました。
今回のクライミング、慣れない山行もあり非常に疲弊しましたが、それ以上に楽しく良い経験となりました。
素晴らしい2日間を過ごさせて頂いた錫杖の大自然と、パートナーのN氏に感謝御礼申し上げます。
ありがとうございました。
完
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