うどん県、ベースキャンプ高松店です。
12月27日に、西日本第2標高を誇る...
徳島県の日本百名山の剣山(つるぎさん)に登りました。
お天気は快晴で、素晴らしい雪山登山を満喫しましたぁ。
四国では雪山の入門レベル★で、人気の剣山。
今年は特に年末年始にお出掛けされる方が多い様で、
装備品や雪山情報の収集・ご相談のご来店も目立ちます。
今回はそんな方の為に、雪山レポートをお届けしますね。
まずアクセス道ですが、高松から行きに貞光経由の
国道438号を、帰りは439号で祖谷経由で帰りました。
どちらも除雪作業が行われた直後の様で、路面に雪の氷化も無く、
うっすら雪が均等に均されて、スタッドレスタイヤでも
大丈夫そうに感じました。
かつてヘアピンカーブで何度も90度の急回転を経験しているので、
2WDですが、登りは雪道が現れ始めた葛篭集落手前で、下りは
名頃集落辺り迄、安全策を取り、タイヤチェーンを装着しました。
高松から行きは約3時間掛かり、登山口の見ノ越へ。
気温は-5℃でしたが、いきなりの登りで汗をかくので、
ファイントラックのベースレイヤーにドライレイヤーを重ね、
ノースフェィスの長袖ハーフジップを3枚目に、マムートの
裏起毛のウインドシェルを4枚目にして、前ファスナーを開けてスタート。
冬用のアウターシェル(5枚目)は結局着ることは無かったです。
厚手よりも、むしろ薄~中厚手を脱いだり...着たりする方が良いかも。
下はパンツに極薄手のタイツを履き、ミレーの中厚のズボンの上に
雨具下を羽織り、最後までそれで問題は無かったです。
昨冬はアイゼンの装着タイミングが遅かったので、
今回は剣神社横で早々と6本爪アイゼンを装着しました。
今ならチェーンアイゼンでも大丈夫です!
まずは登山リフトの下を潜る...トラバース道へ。
雪質は少し固めで、アイゼンが効く感じ。
しっかりとトレースは付けられており、
雪崩の心配も無い様なので、夏道を進みました。
見ノ越から標高差、約260m程度の登りで、
西島へ向かいます。意外と急登に感じる箇所も
出て来るので、無理せずにゆっくり登ることが肝心。
体温調節も早めにすることをお勧めします。
樹林帯を抜けたら、前方に剣山本峰(右上)と
リフト駅舎(左上)が見えてきます。雪質はサラサラの
パウダー状態で、ひざ下位の積雪量でした。
陽射しがまぶしくて、サングラスを掛けました。
天気が荒れれば、ゴーグルが要りますね。
晴天時は「雪盲」になる可能性も有るので、
サングラスやゴーグルの装備が必須です!
雪山の必需品のダブルストックには、雪山用のバスケットを
必ず装着してください。多くの方がピッケルをザックに
付けていましたが、ダブルストック派が多かったですね。
リフト駅横には休憩所が有り、中に入れそうでした。
吹雪いたら、退避場所として非常にありがたい場所です。
ここからはトイレと駅舎の間を抜けて、更に上へ。
刀掛けノ松を経由する、尾根ルートを登るのが冬場はベストです。
青空に真っ白な霧氷がとても美しいです
この日はお昼を過ぎてもず~っと見れました。
しっかりとトレースが付けられています。
木々も減り、少しずつ雪量も増えて来ました。
尾根からの東側の素晴らしい展望が広がります。
この尾根道も急な登りが幾つか有ります。
パウダー雪なので、足場の踏ん張りが効かず、
安定せずに滑ることもありました。
木々にまとわり付く雪で、ミニモンスター化していませんか?
霧氷から、エビのシッポ状態に...
時折、雪を踏み抜いた跡が出てきました。
体重が有る方や重装備の方には辛い状態です。
今日もテント泊、縦走される方が大きなザックを
背負い、登っていました。
雪量は股下ぐらい迄に上昇。
標高は1800mを越えて、頂上ヒュッテが見えてきました。
トレースの幅が狭まった来ましたが、吹き溜まりの雪量は
1m程に感じました。
冬季休業中のヒュッテを右に抜けて、頂上部へ。
ただっ広い剣山の山頂部です。
これが有名な「平家の馬場」と呼ばれる所。
山頂の標高は1955m。登山口からの
標高差は約555mです。気温は約-6℃でした。
展望テラスから北西のパノラマ眺望
雪化粧された四国の屋根が開けていました。
眼下には丸笹山と赤帽子山の連なり。
手前になだらかな山容の塔ノ丸。
スノーシューを買ったら、絶対歩きたいコースです(笑)
奥に連なるのは矢筈山を主峰とする祖谷山系の山々。
遠くには人気の日本二百名山の三嶺。
そしてここ剣山から三嶺へとつながる縦走路の峰々。
吊り尾根の向こうには白く輝く次郎笈。
約100㌔先の彼方には、石鎚山系の山々も...
「素晴らしい大展望~」
この天気なので、平日ながら登山者も多くて、
大体20名ぐらいの方に出会いました。
皆さんお天気と展望に、大感激されていました。()
稜線はさすがに寒く感じたので、風があれば絶対シェルを
羽織りたいですね。
当然次郎笈まで足を延ばしたい所でしたが、
今回は断念して下山。
もし吹雪いたり、トレースが消失した場合は、
木に巻きつけられたピンクのテープを目印にして
辿ってください。必ず視界の範囲内に次のテープが
見える筈です。山頂では携帯電話も繋がりました。
そしてトレースを一歩外れたら、今なら股下まで
しっかりと埋まる感じです。誰も歩いていない道を
歩く場合は わかん が 必需です
下りは登りで見えなかった方向での展望が愉しめます。
足を置くポイントも気にせずに、少し滑り気味に降りられ
ますので、時短も十分可能。
この時期としてはナカナカ姿を見せない、鹿を
間近で見ることも出来ました。かすかに残っている
笹の葉を食べていました。
写真撮影をゆっくりと興じながら、約3時間30分の
山行行程になりましたが、特に問題個所は無かったです。
ただ幾つかの分岐が有り、その選択如何ではとんでもない
状況になることも予想されますので、最初は経験者の方との
同行をお勧め致します。
また元旦のご来光登山の場合は極寒時での防寒対策は
しっかりとお願いします!
神経の末端を温める...グローブ、ネックゲイター、
イヤーウオーマーやニット帽、厚手の靴下。
雪道に欠かせないゲイターも。
しっかり装備のご準備と、しっかりとしたプランニング。
十分な体調管理で、どうぞ安全な山旅を心掛けください。
ベースキャンプ高松店スタッフ